暮れなずむ街の 光と影の中♪
武田鉄也(海援隊)さんの曲である「贈る言葉」、その歌い出しです。
一昔前の(笑)卒業ソングの代表でしたよね
はいっ! 突然ですがクイズです
この歌詞にある「暮れなずむ」とはどういう状態でしょうか?
次の中から1つだけ選んでください。
1 陽が暮れそうでなかなか暮れない状態
2 陽が暮れてしまってあたりが夕焼け色に滲んでいる状態
3 陽が暮れたあとの静寂が空を包んでいる状態
さて、あなたはどれだと思いますか?
答えは……
1 陽が暮れそうでなかなか暮れない状態 です。
「なずむ」は「泥む」と書き、奈良時代には使われていた古語です。
もともとは、「雪や水、土などが邪魔してなかなか前に進まない」という意味で使われていたそうです。
例:昨日よりいみじく雪の降れば、行きなずみたり。
(訳:昨日からひどく雪が降ったので、なかなか前に進めなかった。)
「なずむ」はあまり意味が変化しないままで現代に残っている単語の1つです。
現代の辞書で引くと、次のように載っています。
1 執着する
2 あることがなかなか進まないで滞っている状態
なので、冒頭の「暮れなずむ」は、「完全に暮れるまでにはまだ時間がある、暮れそうで暮れない状態」を指した表現だと言えます。
どうでしょうか?
正解しましたか?
雰囲気だけで判断すると「2」という感じがしませんか?
選択肢にも無い、もっと違う意味だと思ってたぁ!
なんて方もいるかもしれませんね
今でも小説にはたまに出てくる言葉です。
少しずつ語いを増やしていきましょうね~♪