歌人である俵万智さんの「未来のサイズ」。
今年度の迢空賞(短歌界では最も権威ある賞)、そして第36回詩歌文学館賞をダブル受賞した歌集です。
表題にもなった作品はこちら。
制服は未来のサイズ
入学のどの子もどの子も未来着ている
そうですね。入学する時は敢えて大きめの制服を買うのですよね。きっとこれぐらいは伸びるだろうと予測して。
次の歌は、進路志望書を前にして途方に暮れる息子へのエール。
空欄はゼロではなくて無限だよ
やりたい仕事 なりたい自分
我が子への想いが溢れる作品の数々に共感しました。俵さんは、31文字の制約を無限の可能性に変えて綴る言葉の使い手です。