「ホステップ」の第3号が紀伊国屋書店などの店頭に並びました。
第1号から連載という形で私も執筆させていただいております。また、今月号はみがくの生徒が2人(表紙写真とイラストコラム)関わっていますので、興味のある方は坂本までお声をお掛けください。
そして、お願いがあります。このホステップを1人でも多くの方に知っていただくために、北海道の各所で無料配布をしております。病院の待ち合い室や美容室、事務所、店舗など、どこか皆さんに読んでいただける所に置いてくださるという方がいらっしゃったらご連絡をいただきたいのです。
この「ホステップ」は、のしろや秀樹さんという方が一人で編集し、出版している小さな雑誌です。スポンサーがいる訳でもなく、広告主を募るわけでもなく、全てのしろやさんが自費で作っています。
のしろやさんとの出会いは3年前。私が出演させていただいた「札幌人図鑑」をご覧になったのしろやさんから連絡をもらったことがきっかけでした。「執筆費用は支払えないが、どうか協力して欲しい」と頭を下げられ、断れない性分の私(笑)は、戸惑いながらお話をお受けしたのです。
ありがたいことに、その当時からみがくは全校で満席が続いているので、広告を出すなどの宣伝活動は何年もしていません。だからホステップの話を伺って、「これは宣伝のチャンスだぞ」なんて思うことは全然ありませんでした。当時、のしろやさんは御年68才。「北海道に住む人を元気にしたい!」と目を輝かせ、パワフルに、そして情熱的にお話しなさる姿を見て、すっかり心を動かされたのです。
自費出版なんて、経済的に余裕がある人がする道楽に過ぎない。仕事をリタイアした人が年金の一部を使って趣味程度にやっているんだろう。
そう考える人もいるかもしれませんね。でもね、全く違うのですよ。のしろやさんは病院の清掃などのアルバイトをして、ホステップの作成費用を毎号ようやく捻出しているのです。生活の大半をホステップ作成に捧げているような人なのです。なかなかできることではありませんよね。
ホステップでは、そんなのしろやさんに共感、賛同して、何とか力になりたいと思う人たちが執筆協力をしています。原稿料を欲しい、宣伝してほしい、と見返りを求めて書いている人は多分いないのではないでしょうか。編集長も執筆者も、打算なく、純粋な気持ちで作っている稀有な雑誌なのです。
とは言え、学校の文集レベルになることは避けたいところ。余計なお世話なのは十分に承知の上、私はいつも、のしろやさんに厳しく意見を言っています。お金を出して買ってくださる方がいる以上、こちらの都合は関係ない。世に出すのなら、それなりの完成度を求めるのは当然なことだ、と。誌面の質を上げるようにいろいろと口を出させていただいています。正直に言って、内容や表記など、まだまだ腑に落ちない面が多々あります。でも、そんな点を差し引いても、「味のある」誌面になっているのではないかなと私は思っています。全体に漂うアナログ感、昭和感が、「のしろや流」なのかなと思うようになりました。
文章というのは、書き手の心を言葉に乗せて表現するものです。書き手の思い、作り手の想いや人柄が伝わってくるという意味では、ホステップは及第点に達しており、むしろ雑誌の原点のような気さえしています。
資金面で大変なのは見ていてよくわかるので、クラウドファンディングを行ったらどうかと提案したのですが、のしろやさんにはどうも現実味を帯びた内容ではないようです‥。私もどっぷり協力して、お手伝いしたいものの、忙しくてなかなか手が回らないのが現状です。
と言うわけで、もしも、職場の休憩室や行きつけのお店、福祉施設などなど、どこかにポンと一冊置いてやってもいいよ、と言ってくださる方がいらっしゃったら(ご存知でしたら) 、是非ご連絡をください。私が今回買い取りさせてもらった分・50部ぐらいしかお出しできませんが、お渡しさせていただきます。どうかご協力をお願いいたします。
また、「読んでみたい」と言う方も大歓迎です。みがく生であり、中学生フォトグラファーであるリクくんの表紙を直に見てやってくださいな😄
次号以降では、作家志望の若手を応援する企画(私は審査員の一人です)も始動する予定だそうで、個人的にもワクワクしております。