退院の日、病院で「新生児マススクリーニング」検査を受けました。
生後4~5日の新生児全員を対象に行なっている検査で、先天性の代謝異常や甲状腺疾病を早期発見するためのものです。
…そんな検査をしたことなどすっかり忘れていた先週水曜日。
産院から1本の電話がありました。
「検査時の数値が少し高いので、出来るだけ早く再検査に来て下さい」
頭から一気に血の気が引きました。
何も考えられなくなりました。
言葉が出なくて沈黙している私を気遣うように、
「再検査はよくあることなんですよ。まだ病気が確定したわけではないので、気を落とさないでくださいね」と看護士さん。
電話を切った後すぐ旦那に連絡しました。
仕事を途中で抜けて家まで迎えに来てくれたので、身支度を整えて病院へ向かいました。
この検査で再検査になるのは100人に1人だったはず。まさか我が子がその対象になるなんて…。
生後7日で早くも鼻風邪を引いてしまったこと。
体重が思うように増えないこと。
身内に甲状腺疾病(橋本病)がいること。
高齢出産だったこと…。
考えれば考えるほど、ひかりは本当に病気を持って生まれてきたのではないか、と不安で押しつぶされそうになります。
ひかりは何にも悪くないのに…ごめんね。
病院へ向かう車中、ひかりをギュッと抱きしめながら涙が次から次へと溢れてきました。
そして再検査。
足の裏から血液を採取したあと、担当の医師から話がありました。
ひかりが再検査になったのは、「甲状腺機能低下症」というもので、治療をしないと発達障害や知能障害を起こしてしまう病気だそうです。
先生の話から、治療さえすれば普通に生活できる病気であることや、
病院でも1年に1人いるかいないかの病気なので、確率は非常に低いことを知りました。
ただ、やはり不安は拭えません。
私の母も数千人に1人という難病を持っていたことを考えても、確率論を過信する心理状態には到底なれません。
検査結果は1週間後。
私たちにとってはとてつもなく長い1週間になりました。
(続きます)