先日、姪の菜々子と遊んでいたときのことだ。
自慢じゃないが、私は自他ともに認める「菜々子を笑わす天才」
身の周りの何気ないモノを遊び道具に変身させたり、
菜々子のツボにピッタリはまるギャグを言ったりと、
自分でも感心するくらいのエンターテイナーっぷりである(笑)。
この日、菜々子と2人で外出することになった。
途中、ちょっと暇になったが、おもちゃの類を何も持って来ていない。
「よし、また手作りしよう!」
考えた末、コンビニの袋をお面に見立てて頭にかぶることにした。
真っ白な袋をかぶっても全然おもしろくない。
そうだ!
菜々子が夢中になっている「アンパンマン」の顔を描こう!
バッグの中から油性ペンを取り出し、さっそくお絵かき開始。
こういうのは意外性が大事なんだよね。
菜々子が見ていない隙にこっそりと描く。
…え~と、アンパンマン、アンパンマン。
確か顔は丸くて、目もほっぺたも丸いよね。
あっ、間違えた!…まぁ、いいや。
あれ?ここはどういう感じだっけ?
「うちの子はアンパンマンが大好きで、丸顔のキャラクターを見たら『アンパンマンだ!』って指さすの」と友人が言ってたっけ。
じゃあ菜々子もきっと大丈夫。喜んでくれるはず。
描き終わり、いよいよ袋を頭にかぶる。
わくわくしながら菜々子のほうを振り向き、「なっち~、あんぱんまんだよ!こんにち…」
「イヤっ!!!」
最後の言葉が言い終わらないうちに聞こえた、菜々子の奇声。
まるで声を振り絞るような。
慌てて袋をとる。
見ると、さっきまで座っていた菜々子が立ち上がっている。
顔を真っ赤にし、両手でグーを握り締めてプルプルしている!
…え?!
なんで?
なんでそんなに怒るの