お客さま情報シートを導入したことで、どんな影響・変化があったのか?
まずはお客様の反応について、いくつかのエピソードを紹介したいと思います。
お客さま情報シートには、お酒やおつまみの好みなどを書き込みます。
そんな単純な事柄でさえ、大変役に立つ情報でした。
「斉藤さんはアセロラドリンク割りが好き」というメモが残っていたら、次に来店された時にこう確認します。
「またアセロラ割りにしますか?それとも、今日は違うものになさいますか?」
…いつもアセロラ割りを飲みたいとは限らないので(笑)、念のために聞いてみます。
また、「高橋さんはポッキーのビター味ばかり食べていた」と書かれていれば、高橋さんにおつまみとして用意するチョコレートは、ビタータイプのものをお出しするようにします。
たったそれだけのことですが、お客さまにはとても喜ばれました。
2回目のご来店のときには「いいねぇ!俺好みだわ~!」と、
「偶然にも自分好みのものが出てきた」という認識だったものが、4回目以降ともなると大半のお客さまは気づいてくれます。
「この店は、俺の好みをしっかり覚えてくれていて、それを敢えて提供してくれているんだ」
ということに。
さりげない気遣いが大事なの。
だから、私たちがしていること(情報シートを書いていること)をわざわざお客さまに教えることはしないでね。
妹(ママ)は、スタッフの女の子たちにはいつもそう教えていたのですが、
確かに何も言わなくても、「おもてなしをしたい」というこちらの気持ちはお客様に伝わっている感じがしました。
こんなこともありました。
常連のお客様と一緒に、初めてご来店された佐藤さま(仮名)。
地元では有名な会社の社長さんです。
以下は、その日佐藤さまの接客を担当した女の子が書いた情報シートの内容。
・子供の頃毎年、豊平神社のお祭りに行っていた。
・特に、型ぬきとラムネがすき
・お母さんの実家(旭川)の近くに、だ菓子屋さんがあって、そこでお菓子を買うのが楽しみだったそう。
それを読んだ私たちは……
(続きます)