平安時代のエッセイである「枕草子」。
清少納言が書いた作品で、徒然草・方丈記と並ぶ三大随筆の1つです。
その中に興味深い記述があるので、現代語訳をご紹介しますね。
人前で図に乗るもの。それは…「親が甘え癖をつけてしまった子」。
隣の子は4、5歳のいたずら盛りで、物を散らかしては壊す始末…そして親子で人の部屋に遊びに来ては、「あれ見ていい?ねぇ、ねぇ、お母さ~ん」と、ごねる。大人たちが世間話に夢中だとわかれば、部屋の物を勝手に引っ張り出してくる。親も親で、それを取り上げようともしないで、「そんなことしちゃだめよぉ~。壊さないでねぇ~」とニッコリ笑っている。そんな様子を見ているとホントに憎たらしい!下手に文句も言えないから、イラっとしてしまう(第147段)
ふふふ。
ついつい我が子を甘やかしてしまう母。
子どもそっちのけで世間話に興じる女たち。
他人の子を厳しく注意できない気の弱さ(=周りとの調和を重視する気質)。
1000年以上経っても、人間の本質って変わらないものですね。