札幌の私立中は今週と来週が入試ラッシュ。長い間の努力がどうか実ってほしいと祈るのみです。
みがくでは受験合格をゴールにした指導を行いません。ただし、1年以上継続してみがくの学習をしてきた生徒には、受験対策も行っています。国語の土台となる「書く・話す・読む・聴く」それぞれの力をしっかり身に付けてからではないと、単なる付け焼き刃となり、本当の意味での国語力は育たないからです。
テストで必要な力はどちらかと言うと、情報処理力に重きを置いた国語力だと思っています。長文を読む力や漢字、語句などの語彙力、書きまとめる力などは確かに国語の力を要します。それは言葉を習得したり、音読や作文などを続けたりして日々研鑽していくべき力です。しかし、テストで高得点を取るためにはそれだけでは不十分なのも事実。整理しながら文脈を読み取るために線引きをしたり記号化したり、ある特定の表現に印を付けたり。キーワードを踏まえて字数内で書きまとめたり…など、最低限のテクニックは知っておくと便利です。でもそのテクニックの類いは「絶対」ではなく、例外も多くあります。それにフレキシブルに対応できる力もまた国語力。ある程度の力がないとテクニックは諸刃の剣になってしまいます。
例えば、私は「設問を先に見てから問題文を読む」という方法論を教えることがあります。もしもその言葉の意味と意義をわからずに進めると、「問題文は読まなくてもいい」と誤った受け取り方をしてしまう恐れがあります。子どもは特に、楽な方に流されがち。「問題文を読まない」なんていうやり方を小学生の頃から実践し続けるとどうでしょうか。きっとこれからずっとテストの問題文を軽視してしまうことでしょう。たとえその方法で高得点が取れたとしても、イコール国語力が高い、とは決して言い切れません。例えば、内容把握題や要旨をまとめる設問には対応できない恐れがあります。
国語に限らず、勉強というのは要領の良さや効率だけを重視するものではありません。じっくり時間をかけて粘り強く考える姿勢や、「与えられた」ものではなく、自ら生み出す想像力なども生きる上でとても大切なものです。それらは受験勉強、試験勉強のみで得られるものではありません。
このような理由から、みがくでは、最低でも一年間はじっくりみがくのオリジナル学習を行ってきた生徒に限定して、受験&試験対策を行っています。…とは言えど、大半の受験生はみがく歴の長い子たち。最後までしっかりサポートしていきたいと思っていますよ。