｢源氏物語｣の世界を忠実に描いた漫画｢あさきゆめみし｣。一時期は古典学習のバイブルと称され、受験生がこぞって読んでいたものでした。

私も高校生の頃、夢中で読んだなあ。

以前ほどではなくなりましたが、大学入試では｢源氏物語｣は頻出作品でした。文法の乱れが少なく、文章構成も秀逸な作品として後世に読み継がれている｢源氏物語｣。しかし一方で、主語が頻繁に省略されていたり、敬語が多用されたりして受験生にとって決して読みやすい作品とは言えませんよね。また、文学的要素が強いが故に、長々とした心情描写が頻繁に入ってもきます。あまりに長いので、途中で、｢あれ？誰が、誰の、何に対して、抱いている感情だっけ？？｣と見失いがちです。

対策としては、ベタですが源氏物語の内容をある程度頭に入れておくことかな。全部で五十四帖に分かれているのですが、それらの登場人物とストーリー展開を知っておくと大変便利です。

そこで役立つのが前述の｢あさきゆめみし｣。マンガなので、情景把握も難しくなく、当時の服装や建物、行事などの様子がビジュアルで確認できるという利点があります。光源氏を中心とした恋愛模様や政治的な成功と挫折、権力争いなどがすっきりとわかりやすく描かれているのも不朽の名作たる由縁です。

みがく本校の本棚にも置いていますので、興味のある生徒はぜひ読んでみてくださいね。

｢読んでおいて良かった！｣と思うこと間違いなしですよ。