だれかの書いた文章を読んで感動する。
そんな経験の1つや2つ、きっと誰にでもあるのではないでしょうか?
私が最初に感動した文章は、「あなたが好き」とタイトルの詩でした。
5歳の時に母から買ってもらった日記帳。
その巻末に掲載されている、夏木洋子さんという方がお書きになった詩です。
今でもそらで言えちゃうくらい、心の中の宝箱に大切に保管してきたこの詩。
これまでの人生で、たまにそっと取り出しては、何度もつぶやいてきました。
内容もさることながら、その文体に強く惹かれたんですよね。
平仮名ってなんだか優しい感じがするな。
難しい言葉をたくさん並べなくても、伝えたいことって伝えられるんだな。
日本語ってキレイだなぁ。
…年を重ねるごとに、そんなふうに感じるようになりました。
「あなたが好き」 ~夏木洋子
あなたが好きと
さりげなくいえる人が好きです
あなたが好きと
いえない人は もっと好きです
あなたが好きと
気づいた瞬間の感動は
それ以上です
子どもながら、「なんだかこの詩、スゴイ!」と思ったのでしょう。
当時(6歳)の日記を読み返すと、この詩について次のようなことが書かれていました。
『あなたが好きといえても、いえなくてもいいのです。好きになることがだいじなのです。』
恋も愛も知らないひよっこが何を言うかっ!!…と、当時の自分を突っ込んでしまいました
母からの受け売りだったのかもしれませんね。