私の父の故郷は北海道北東部にある興部(おこっぺ)町。実家はそのさらに郊外の上興部という小さな村です。
私たち姉妹が小学生の頃、毎年夏休みごとに帰省していました。大人になると「何も無い」と感じてしまいがちなあの村も、子どもにとってはワクワクする場所。裏の広い畑には時折狐が姿を現し、小川の沢には蛍が飛び交います。今日はどこに行こうか。そこに住む従姉妹たちと共に連日探検に出掛けたものでした。
社会人になり、免許を取った私は家族を乗せて、年に1度は車で興部に向かいました。高速道路を使っても自宅から5時間はかかるのですが、それを苦に思ったことはありません。大人になってからは探検に出掛けることはなくなりましたが、札幌では体感できない「無の中の有」を求めて長時間ハンドルを握ったものです。
時は流れ、今は。
数年前に祖母と祖父が亡くなり、興部に住むのは伯父1人になりました。自然と足が遠退き、最後に訪れたのは…かれこれ3年程前になるのでしょうか。
来年こそは家族みんなで遊びに行きたいな。ひかりはどう感じるのかな。…そんな思いを抱きつつ、今朝は朝食のパンにNorth Plain Farmさんの「おこっぺ発酵バター」を添えていただきました。
このバター。恐ろしく美味しいのですよ。バターだけでも食べられるぐらいです(笑)。
乳酸菌発酵した生クリームを使用しているので少しだけ酸味があります。食塩が入っていないのでお菓子作りにも良いですね。
おこっぺ牛乳もブランドになりつつありますよね。興部町の位置がわからなくても、おこっぺ牛乳は知っている、聞いたことがあるという人は多いのではないでしょうか。「牛乳は嫌いだけど、おこっぺ牛乳は飲める!」「おこっぺ牛乳のソフトクリームはコクがあるのに甘過ぎないので好き!」という友人が私の周りに沢山います。
楽しい思い出が溢れる興部が活気ある町になってくれるのは喜ばしいこと。これからも陰ながら応援していきたいと思います。