どんなに忙しくても、たとえ受験勉強中であっても、読書をすることの大切さと意義については以前記事にしました。
今日は、受験対策の一つとして読書に取り組む具体的な方法をご紹介します。今回は「物語・小説」対策についてです。
⚫読書で受験勉強!~小説編
①短編集の小説を用意する。星新一や筒井康隆がお勧め。
②それぞれの短編について、制限時間を決めて読む。大体20~30分以内で。
③その際、どんな結末になるのかを想像しながら読む。
…これだけです。
時間を意識することと、結末予測をしながら読み進めるだけ。簡単ですよね。
そもそも読書というのは、好きな本を、好きな時間に楽しむもの。制約の下に読むのはとても窮屈なものです。たとえば、「要約をしながら…」「キーワードを押さえながら」本を読むと、「あれ?私、今勉強しているんだっけ?」と脳が判断して、読書が面倒になったり嫌になったりする恐れがあります。国語の受験勉強の一環として読書をするのですから立派な学習なのですよ。しかし、「今、私は楽しく本を読んでいる!」と脳を騙してほしいのです。人間、楽しいことなら続けられますから。星新一や筒井康隆を教材に選ぶ理由も単純。短くて面白いから。ただそれだけです。
普段あまり読書をしない生徒は、今までお母さんや先生方に「本を読め、本を読め」と繰り返し言われてきたはずです。本人も解ってはいるけれど、やはり気が進まない…という状態ではないでしょうか。いよいよ受験も迫ってきたこの時期。なかなか国語の点数が取れなくて焦って問題集ばかり解いている人も多いのでは。
残念ながら、受験までの数ヶ月間、ただ問題集を解いたぐらいでぐんと国語力が伸びることはありません。解法のコツが掴めるようになるかもしれないし、漢字や文法なども頭に入るかもしれません。しかし、長文を読み進めながら内容を理解する力や語彙力、推察力等は短時間で身に付きにくいものです。
もちろん、読書だけで国語の力をカバーできると言っている訳ではありません。問題集を解いたり漢字を覚えたりする必要も当然あるでしょう。それでも、日常に読書を取り入れることには大きな意義があります。受験を越えたその先の人生にもプラスの影響を及ぼすほど価値があることです。