先週の金曜、喉の痛みに耐えきれず耳鼻咽喉科へ行きました。
診断は予想通りの扁桃炎。一体どれほど私を苦しめるの?…と言いたくなるほど扁桃腺がすぐ腫れてしまい、本当に嫌になります。
医師はお約束のように、「しばらくはあまり声を出さないようにしましょう」と言いますが、そんなことは無理な相談です。
一度指導に入ると喉が痛いなどと言っていられません。説明、注意、アドバイス。進路や人生の相談に乗ったり、雑談をしたり。
指導者は事務や製造といった業種と異なり、人と直に向き合うのが主な仕事です。生徒のことを理解・把握するために、その子のことをしっかり見て、聴いて、話さなくてはなりません。
私が新人講師の時に先輩から言われた言葉です。
「指導者の資質は何だかわかるか?…知識のベースがあるのは当たり前。知識の量よりも100倍大事で必要なのは『人と向き合う力』だ。その力なくしては、たとえ東大卒の天才でも指導者としては失格だ。」
その先輩にはよく、「坂本!すぐに座るな。下を向くな。生徒を見ろ。」と叱られたものでした。
初めて私が指導者の道を歩き始めてから、アルバイト講師時代を含めると今年で26年になります。「生徒と向き合う」ということの難しさ。そして重み。それは未だ変わらずここにあります。人と向き合うことは、即ち自身とも対峙することです。自分の弱さや欠点を嫌と言うほど痛感し、克服したり許したりもしながら、歩いてきた26年間でした。
…と言う訳で、これまでもこれからも、私は話すのが仕事なのです。どんなに喉が腫れても話さずにはいられません。
まあ、仕事と言うか、生来のおしゃべり好きというのもあるのですけどね(笑)。