二宮金次郎(金治郎)。
江戸時代の農政家であり、思想家です。
もともと実家は裕福な家だったのですが、父が亡くなったり天災に遭ったりして生活が苦しくなりました。14歳の金次郎は、家計を助けるべく勉学をしながら身を粉にして働きます。実家を再興した金次郎はその後、藩士の名家や領の財政立て直しを依頼され、大成功させたそうです。その評判が伝わり、金次郎は生涯に615の村々を立て直したと言われています。
金次郎の思想として代表的なものに次のものがあります。
まずは金銭についての考え方です。
勤労→徳に報いるために働くこと。
分度→収入の範囲内で支出を定めること。
推譲→貯まった物を将来のために残したり、人のために使ったりすること。
万事における考え方にはこんなものも。
積小為大→小さいことをコツコツ積み重ねて、大きな事を成し遂げること。
特別変わった思想ではありませんが、実行すれば確実に実の成る事柄でもありますよね。大いに賛同できる考え方です。
ところで、この二宮金次郎。昭和初期までは多くの小学校にその銅像がありました。
それが、
「金次郎の姿(薪を背負いながら本を読む)が、小学生に悪い影響を与えかねないから。」という理由で小学校から消えつつあるそうです。つまり、金次郎の姿勢が「ながら歩き」「ながらスマホ」などに繋がり、大変危険だからと言うのです。勿論、それだけの理由で撤去しているわけではないと思うのですが、本当に上記が理由だとしたら…実にアホですよね(言葉が悪くてごめんなさい)。
金次郎の生きた時代や取り巻く生活環境と、現代の子どもたちを一緒にして考えるあたり、どうかしているのではないかと思います。もはや言いがかりのレベルです。
とにもかくにも、二宮金次郎(尊徳)のことがもっと知りたくなった私たち。今年の我が家の遊び企画として、
「二宮金次郎像と写真を撮ろう!」を企画しました。尊徳翁にあやかって、娘は学問成就、私たち夫婦は仕事の成功を祈願しつつ、北海道各所に未だ佇んでいる二宮金次郎像に会いに行こうと思います。
記念すべき一体目。
札幌市資生館小学校前にある二宮金次郎像です。隣が交番だからなのか、交通ルールの襷(たすき)が掛けられていましたよ。