ずっと健康体だった(…と思い込んでいた)父。昨年の夏に脳梗塞になり、検査で糖尿病も見つかり、突如としてバタバタと体に赤信号が点り始めました。
父は20代の頃から1日1箱半以上吸っていたヘビースモーカー。入院中でさえ、看護士の目を盗んで吸う暴挙に…。
退院してからも、家族に隠れて車庫に行ったり近くの公園へ行ったりとコソコソ吸っていた様子でした。
このタバコが原因で今まで何度父と喧嘩したことでしょうか。
「お前には関係ない。父さんの体なんだから放っといてくれ!!」
「別にもういつ死んでもいい」
耳にたこが出来るぐらい聞いたこの言葉。
私も決して譲りません。
「絶対に禁煙をして!禁煙しないとダメ!」
言えば言うほど意固地になるし、喧嘩のあと1週間は口をきいてくれなくなる父…。
父には長生きしてもらいたいのです。
ひかりや菜々子が成長していく姿を見て欲しい。大好きなパークゴルフをずっと続けてもらいたい。年に1度は大きな旅行に連れて行きたい。好きなお酒も飲ませてやりたいし、得意の憎まれ口をまだまだ叩かせてやりたいのです。
…母亡き今、娘の私がお節介を焼かないで、一体誰が焼くと言うのでしょう。
恨まれても疎まれても構わない。そう思って、怯むことなく禁煙を叫び続けていました。
そんな父。遂に重い腰を上げて昨年末から禁煙外来に通っていたようです(私には内緒で…)。
昨日、病院から帰ってきた父が気恥ずかしそうに見せてくれました。
「こんな大袈裟なもの要らんよ。」
賞状をもらうのを誇りに思う年代の父。
本当は自慢したいぐらい嬉しかったのだと思います。
これからもきっと戦いは続きますが、何とかこのまま吸わずに済むことを祈ります。
お父さん、あと20年は親孝行をさせてよ。