現代ポップスの古語訳。
書くようになってから、かれこれ20年近くになるでしょうか。
古文を学ぶ生徒のために始めたのがきっかけなので、高校で習う重要古語や重要文法をなるべく入れて書いています。
今回は、今年の夏に公開されて話題になっている映画「ドラえもん」の主題歌を古語訳してみました。
【オリジナル】
ひまわりの約束 秦基博
とうして君が泣くの
まだ僕も泣いていないのに
自分より悲しむから
つらいのがどっちか わからなくなるよ
ガラクタだったはずの今日が
ふたりなら 宝物になる
そばにいたいよ
君のために出来ることが僕にあるかな
いつも君に ずっと君に
笑っていてほしくて
ひまわりのような まっすぐな
その優しさを 温もりを
全部これからは僕も届けていきたい
ここにある幸せに 気付いたから
【古語訳バージョン】
日輪草の契り (古語訳:坂本明美)
いかでか妹(いも)の泣くぞ
いまだ我も泣からぬものを
我が身より思ひ侘ぶるに
心うき身なるはいづれか 心得がたくなるや
由(よし)なかりし今日ぞ
あひ添へば やむごとなき時となる
かたはらにて過ぐしわたらばや
妹がためせらるること我にやあらん
明け暮れ妹に 朝な夕な妹に
うち笑みたらむこそ願ひたれ
日輪草のごとき まなほなる
なつかしき心を ぬくとき心を
なべて此のかた我さへも
与へゆく身にならばや
此処なる慰めに 驚かれぬれば