今日はファミリー登山の日。登ってきたのは朝里天狗岳(683m)です。
駐車場を探すのに手間取りましたが、道道小樽定山渓線の道沿いのスペースに車を停め、そこから徒歩で5分ほどの位置にある北峰登山口から登り始めました。
渡渉ポイントが4箇所ぐらいあります。そのうち橋が架かっているのは2箇所かな。
どんなに低い山でも登り始めは特に辛い。しかし、どんなに時間がかかっても、たとえ休み休みでも、諦めずに歩みを進めてさえいれば必ず頂上に到達できる。この普遍的で単純明快な「真理」を体現できるのが登山の魅力の一つだと私は考えています。
10月上旬はまだまだシーズン真っ只中。さぞかし登山客で賑わっているだろうと予想して向かいましたが、誰もいませんでした。途中にも、山頂にも、下山中も、私たち以外に登山客は1人もいなかったのです。一体なぜ?雨上がりでぬかるんでいるから?
それとも…これ?
山頂寸前の岩場に「スズメバチ」の巣があるようで、10匹はゆうに超える蜂が頭上をブンブン飛んでいました。手書きの案内通りに左側に迂回して登ったのですが、すぐ横は崖だし、そもそも道は無いし、岩をよじ登っている最中にも容赦なくスズメバチは近寄ってくるし…。娘を守りつつ命懸けで通過しました。ああ、怖かった💧
難所を抜けたら山頂に到着です。鉄人•義父を除いては、3人とも決して体調が良い状態とは言えない中での登山でしたが、標準タイムの1時間で何とか登頂しました。
この山頂から10分弱ほど山道を歩くと、見晴台があります。そこまで行ってみよう。
下ったり上ったりしながらてくてくと進むと、眼前に絶景が開けてきました。
朝里ダムや日本海が一望できます。暖かく、天気も良くて最高の登山日和です。
無人の山頂でシートを敷いて昼食をいただきました。今回もお義母さんが早起きをして作ってくれた愛情たっぷりのお弁当です。お馴染みの、リアルまる子&友蔵(笑)も仲良く寄り添いながらごはんを頬張っていましたよ。
このあと下山したのですが、予想していなかったハプニングが…。ダンナ(伊藤)が脱水症状を起こしてしまったのです。両脚の太ももが何度も攣ってしまい、ついには動けなくなる事態に。車のキーを渡して義父と娘には先に下山してもらい、私はダンナが歩けるようになるまで一緒に残りました。
本当はポカリスエットのような電解質が含まれた飲料や、サポーターなどのベルトがあれば良かったのですが、残念なことに持ち合わせていません。応急処置として、持っていた2枚のタオルを両太ももに強く巻きつけ、その中にカイロを入れて患部を温めることにしました。ふくらはぎから膝下リンパ節まで軽くリンパマッサージをしながら攣りが治るのをじっと待ちます。時々、ガサガサという音が森の中から聞こえたり、獣の臭いが漂ってきたり。熊の目撃情報が頻繁にある山だけに、気が気ではありませんでした(ダンナは激痛で、熊どころではなかったけれど)。
それにしても、脱水症状って本当に怖いものですね。慣れもあって、「低山だから」と過信していたのかもしれません。準備体操や、装備•持ち物などの事前準備など、これからは心して臨まなくてはいけないと痛感しました。一歩間違えると大きな事故に繋がって沢山の方々にもご迷惑をかけるところでした。この手痛い経験を肝に銘じ、今後の登山にしっかりと活かしていきたいと思います。
しばらく休んでいたら脚が回復したので、恐る恐る歩き始めます。前日の雨で道がぬかるんでいるので慎重に下山しました。
タマゴタケやオシロイタケなど、多種多様のキノコとの出会いも秋登山のお楽しみです。
ふーっ。今までで一番、大変な登山だった。