私の弟の趣味は「登山」。
先日、十勝岳の山頂からメールをもらいました。
私も20代の頃から比較的最近まで、休日にはよく山に登っていました。
弟の登頂した十勝岳も、美瑛岳との縦走ルートで登ったのを覚えています。
羊蹄山と離島の山を除き、(道南の山から知床半島の山まで)北海道の山はほぼ制覇しているのが、ちょっとした自慢です。羊蹄山は老後の楽しみにしようと思い、敢えて登っていません。
私の場合ですが、登山中の心身状態がいつも次のようなステップを踏んで変化します。
バクバク期
登り始めで、心臓がバクバクして苦しい時期。足もまだ重い。
談笑期
足運びのペースも掴めて、登るのが楽になる。呼吸も安定する時期。不思議とナチュラルハイになり、同行者とおしゃべりに興じる。
倦怠期
体の疲れがどっと押し寄せる時期。またまた足どりが重くなり、休憩と水分補給を頻繁に繰り返す。
不平不満期
とにかく愚痴が出る時期。早く登頂したいのになかなか辿り着かないことにイライラMAX。
「もう、まだー??!!」と自分でも言い飽きるほど愚痴る。
自問自答期
頭の中で様々なことを黙々と考える時期。言葉を発する余裕はもはや無い。仕事のこと、恋人のこと、家庭のこと。はたまた人生について…自分と対話を始める。思うにこれは現実逃避現象(笑)。
無我期
超レアだが、標高の高い山に登るとたまに訪れる幻の境地。何も考えず、何も感じない、完全なる「無」の精神世界。何かに突き動かされるように、ただただ山頂へ向かって足だけが勝手に動いている状態。
…他の人はどうなのかわかりませんが、私はいつもこんな感じです。
最後の無我期。私はきっとこの状態に達したいがために山に登っていた気がします。
「もの凄く集中した先に到達する、凪のような心境」とでも言うのでしょうか、この快感は言葉では言い表せません。
さて。
先に挙げた6ステップは、色々な物事においても同じく言えるのかもしれません。例えば、勉学の過程などです。
せめてみがくでの学習においては、「談笑期」が長く続いてもらいたいな。
そのためには、カリキュラムや指導法を工夫する努力を決して惜しんではいけませんね。