塾長ブログ

ありふれた日

大通校のKちゃん(高2)。通っている札幌東高校では放送局員として活動しています。そして先月、江別市民会館で開催された「第71回NHK杯全国高校放送コンテスト」の石狩地区大会に出場し、予選を見事、一位という成績で通過したそうです。それは素晴らしい!おめでとう!!

現在は7月に千歳市で行われる北海道大会に向けてラストスパートをかけているところ。なるべく悔いの残らないように頑張ろうね。応援しているよ。

「この前のテストの結果はあまり期待できません…」とKちゃん。塾の代表である私としては、もっと勉強を頑張るように促さなくてはいけないのかもしれません。でも今は眼前の大会に全力を注いで欲しいと思っています。今しかできないことを思い切り楽しむ。それはある意味、勉強よりも大事なことだからです。

 

…今日の午後、中学時代に不登校だった生徒(元みがく生)のお母様から近況報告のLINEをいただきました。昨年の入試シーズン前、高校進学にあたって親子で相談に来てくれたので、勉強方法や面接のコツ、志望理由書の書き方など、あれこれとアドバイスをさせてもらいました。結局、お勧めした高校に進学したのですが、現時点で一日も休まずに学校に行けているそうなのです。…ダメだ。涙が出てきた…。LINEの文面からお母さんの喜びが滲み出ていて、私まで胸がいっぱいに。

この世に「当たり前」のことは何一つとしてありません。学校に毎日通えることだって、決して当たり前ではないのです。語弊があるかもしれませんが、テストの点数がどうとか大学受験とか、そんなことは瑣末なことだと私は思っています。それよりも、毎日学校に行ってくれること、「学校が楽しい!」と笑顔で過ごしてくれること、それがどれほど幸せなことか。もう一度言いますが、それは当たり前のことではないのです。

予期せぬ落とし穴にある日突然沈んでしまうことは誰にでも起こり得ます。暗闇の中でどんなにもがいても一向に光が見えなくて、それでも何とか浮上しようと足掻き続けて。そんな経験をした人は「当たり前なんてこの世には存在しない。ありふれた日常こそが最上の幸せなんだ」と痛感しているはずです。それはひとつの真理なのですが、気づかない人は一生気づかず、いつも満ち足りなさを抱えたまま生を終えます。だからこの気付きや実感は、苦しみ抜いた人だけに与えられる、言わばご褒美みたいなものだと思っています。

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