塾長ブログ

記述問題を解くための土台

ドリルや問題集を一から作成する仕事や、大学入試の解答と解説を作る仕事など、今まで国語関連の仕事を幅広く行ってきました。

 

記述問題で字数制限があるもの(◯字以内で記しなさい…のような)で苦戦している生徒たちが多いのですが、あれは模範解答を作る側もかなり神経を遣います(私は遣いました)。文意がたとえ正しく理解できているとしても、次の項目で及第点に達していないと記述問題で◯はもらえません。

 

★設問に対する答えになっているか

★意味の通じる文章が書けているか

★文の繋がりに不自然さはないか

★係り受けや文法は正しいか

★構文(ある程度は型が決まっています)に沿って書かれているか

★必要なワードや表現が入っているか

★文末表現は的確か

 

以上は全て基本項目ですよね。記述問題は「書かなくてはいけないこと(必要な情報)」をしっかり押さえて簡潔に書くことが原則。この至極当たり前のことを強烈に意識することが大事です。「どの言葉、どの表現、どの文を、この箱の中に収めたら良いだろうか。側から見た時、中が見やすいようにすっきりと整理整頓して並べよう」…そう強く意識するだけで劇的に解答が変わります。

 

字数には限りがあるのに「別に書かなくてもよいこと」を長々と書いてしまって、結果的に大事な言葉や表現が抜け落ちてしまう。そんな間違いを防ぐためには、情報の整理とことばの取捨選択が必要です。本文を読む際に、筆者の強い主張が表れている部分に線を引いたり、何度もしつこく使われている単語(キーワード)を丸で囲んだり。手を動かしながら読むことは「情報と自分の頭を整理整頓」する作業でもあるのです。

 

というわけで、みがく生には煩わしいぐらいに「線引き」を指示しています。

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