恋って、予告されたものじゃない。
ある日「突然に」落ちるものだ。
奈良時代に成立した「万葉集」にも、こんな艶っぽい歌が。
たまゆらに 昨日の夕(ゆうべ) 見しものを
今日の朝(あした)に 恋ふべきものか (万葉集)
現代語に訳すとこんな感じです。
昨日一晩いっしょに過ごしただけなのに、今朝はあなたのことが気になって仕方ないの。
私、恋しちゃったのかな…。
一晩の逢瀬で、ストンと恋に落ちてしまった作者の戸惑いが感じられる歌ですよね。
…ちなみに「たまゆら」の意味をご存知でしょうか?
古代よりペンダントなどに使っていた宝石の一種…勾玉(まがたま)が隣の玉と揺らぎ触れ合う時、ほんのかすかに音がします。
そこから、「ほんのわずかな」とか「ちょっとの間」という意味として使われるようになりました。
話を恋に戻します。
恋って、「計算」してできるものでもないですよね。
「タイミング」も大きく影響します。
久保田利伸さんの歌に「Missing」って歌があります。
私たちの年代には、言わずと知れた名曲です
その中の歌詞に、こんなフレーズが。
言葉にできるなら 少しはましさ
互いの胸の中は 手に取れるほどなのに
震える瞳が 語りかけてた
出会いがもっと 早ければと
「出会いがもっと早ければ…。」
または、
「出会うのが早すぎたよね」
などという言い回し、よくドラマや歌詞などにも使われます。
でも私は思うのです。
「その時のわたし」と「その時のあなた」だからこそ、
惹かれ合い、恋をしたのだ、と。
「その時」のお互いの心境…例えば、
寂しさや孤独感。
希望や期待…。
その「タイミング」がぴったり合った2人だったから、きっと恋に落ちたのではないでしょうか。
「早すぎた」わけでも、「遅すぎた」わけでもない。
惹かれあうべくして惹かれあい、
愛し合うべくして愛し合った。
きっと、ベストのタイミングで恋に落ちたのです。
…ごめんなさい。
今回のテーマ、私には大きすぎました
自分でも、どこにどう着地していいかわからなくなりました(笑)。
今回はこのへんで締めさせていただきます