国語に限らず、全ての学習において論理的思考力や想像力、類推力は大きな鍵となります。
例えば、「文化」というワードが文章に出てきたとしますよね。その際、「文化」という言葉をどれだけ具体的にイメージできるか、自分に引き寄せて考えられるかがポイントです。そしてこの「文化」は抽象的で実体が無く、正確に言い表すことがなかなか難しい単語でもあります。だからこそのイメージ力です。中学生にもなると「伝統文化」「異文化交流」「日本文化」「国際文化」「縄文文化」などといった言葉を耳にしたことがあると思います。「文化」という語から瞬時にそれらの熟語を連想し(なるべく多い方が良い)、それらから共通項を見つけて言葉の定義を再確認したり、「文化」から「日本の文化」や「外国の文化」を具体的に思い描いたりできる力が必要なのです。抽象的な事柄は具体化して理解する。学問の基本ですね。
では、このようなイメージする力、想像する力を身に付けるにはどうしたら良いのでしょうか。いつも言っていますが、それは日常的に「考える」作業をすることだと私は思っています。些細なことでも「どうしてだろう」と疑問の目を持ち、とことん考えてみる。そして立てた仮説をそのまま放置せずに、しっかり調べて解決を図る。その積み重ねこそが「学習脳の養分」となるのです。
与えられたものを何も考えずに受け入れるだけではなく、「どういうこと?」「なぜ?」「いつ、誰が?」「もしも…」と考える頭を持つ。椎名誠さんの言葉を借りて言えば、「不思議アタマ」や「柔らかアタマ」になること。脳も心も大きく成長する子ども期には特に意識して欲しいと思います。