塾長ブログ

ふるいの法則

去る者は追わず。私が大切にしていることの1つです。私自身が何かと深く深く掘り下げてしまう性質なので、なるべく人に「執着」しすぎないように気をつけています。

「自分の元を去っていく」という事象だけ見ると確かに寂しいことではあります。しかし、そこにいつまでも未練や辛さを感じていると先には進めません。それよりも、今自分の周りにいる人を大切にしていくほうがよほど建設的で前向きです。

自分と気の合う人、縁のある人はお互い離れずに残り、そうではない人とは次第に疎遠になっていく。それを私は勝手に「人間関係・ふるいの法則」と呼んでいます。例えば、30年以上経った今でも連絡を取り合っている教え子たちがいますし、職場が離れてしまっても仲良くしている先生方もいます。経営者仲間で長年の知己になっている人もいれば、10年間のブランクの後、再び連絡をもらってご縁が復活した人もいます。私を必要としてくれている人、そして、私自身が繋がっていたいと強く思っている人とはこれからも縁が続いていくだろうし、そうではない人とはどこかでぶつんと途絶えてしまう。どことなく冷淡な感じもしますが、周りの人全てと永遠に付き合っていくことは不可能ですし、お互いに合わないと感じる人と付き合い続けるのは疲れるものです。

円滑なコミュニケーションとして人の気持ちを推し量ったり、嫌な気持ちにさせないように配慮したり、会話や対話力を磨いたりするのは社会人として必要なことです。合わないから、嫌いだからと言って、いきなり拒絶するのではなく、その人の「良いところ探し」をして認め合い、見直す努力も要るでしょう。ただ、誰とでも仲良くすることイコール、コミュニケーション力ではありません。一度きりの人生です。今生で出会った人達の中で、一緒にいて刺激をもらえる人や、そばにいるだけで落ち着く人、特に理由はないけれど好きな人。そんな人たちが側に残ってくれるだけで充分ではないでしょうか。

そういう意味では、ふるいにかけることも、ふるいにかけられることも、あながち悪いことではないと思うのです。去って行く人達とは「今までありがとう。どうかお元気で!」と笑顔で決別し、残ってくれる人達を思いきり愛する。それで良いと私は思っています。

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