本を読みながら声をあげて笑ったり、深刻そうな顔になったり。楽しそうな娘です。
説明文は論理力を鍛えますが、国語を得意にしたいのならば物語を読むことをお勧めします。場面を想像することや展開を予想することで、「想像力」が育成されるからです。
ある実験によると、「ハリーポッターシリーズ」を読んでいる時の脳の活動を調べたところ、現実とかけ離れた場面(空を飛ぶ、魔法を使うなど)では特に、脳の扁桃体や下前頭回、下頭頂小葉、紡錘状回がより強く活動したそうです。情動(心の動き)や、物語の世界観を理解したり、注意深く読み進めたりする脳の働きが活性化されたことを示します。
読解力もそうですが、想像力は特に大事な力ですよね。今の自分の言動は明日の自分にどう影響するのか、他者にはどうか。「今、ここに無い」ことに思いを巡らせる力は、能動的に生き抜く上で不可欠です。
それらを鍛える有効な手段の1つが読書。だからこそ読書は大切なのです。国語の成績を上げるため…なんて、狭い了見で勧めている訳ではありません。「今ここに無い」ものを頭の中で具現化させたり、想像したり、論を組み立てたり。これら本を読む作業は、何もない荒野に木を植え、家を建て、道を作り…知性と潤いに満ちた世界を自らの中に形成していくようなものだと私は考えています。