塾長ブログ

ゆっくりなのも難しい

娘は食べるのがとても遅い。
朝食もそう。学校に遅刻するのでは…と、はらはらしてしまうほど、朝食をゆっくりのんびりと食べる。

他の動作は素早いほうなのに、何故か食べるのだけは一向に早くならない。本当に不思議。

娘とは反対に、親の私は食べるのが早い。もともと食が細く、少量でもすぐに満腹になってしまうので、いつからか急いで食べる癖がついてしまった。しっかり噛んで食べたほうが消化に良いのはわかっているので、人と食事をする時には意識的にゆっくり食べるようにはしている。だが、普段は基本的に食べるのが早いほうだと思う。

ダンナもどちらかと言えば早食い。だから、2人で外食をした時は食べ終えるとすぐに店を出る。食べ終わったのに、いつまでも席を立たずに座っているのが苦手…というのもあるし、食べた分を動いて早く消費したいという気持ちが働くのも理由の一つだ。

そんな私であるが、私たちが20代の頃、妹にこんなことを言われたことがある。その日も食べてすぐに席を立とうとする私に彼女はこう言った。

「もっと食べることを楽しんだら?食べた後、おいしかったなあ…と余韻に浸るところまでが食事だよ」

なるほど。そんな発想は1mmもなかった。

せっかちな性格の私にとって、「ゆっくり」することは完全なる苦手分野だ。勉強も仕事も、やらなくてはならないことは、なるべくすぐに片付けてしまいたい性質なのである。常に動いていたいので、休日も大抵用事を入れている。ゆっくり休むことはほぼ無い。

だけど、苦手でも何でも「ゆっくり」取り組んだほうが良いことがある。定期的に続けている腹筋トレーニングも、疲れてくると勢いに任せて早い動きになってしまう。負荷をかけてゆっくりと戻らなくてはならないところを、苦しさに負けて急いでしまうのだ。

慌てた時もそう。深くゆっくり呼吸をして気持ちを落ち着かせたいのに、気持ちに余裕がない時は浅くて速い呼吸になる。

日常生活で、「ゆっくり」が必要とされる場面はまだまだある。例えば、大事な要件を伝える時。また、国語の問題文も冒頭は敢えてゆっくり読むことで、話題や人物相関の把握がスムーズにもなる。

 

今の時代、ともすれば効率やスピードばかりが重視されがちだが、「ゆっくり為せる」ことも能力の1つと言えるかもしれない。

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