銀(くろがね)も 金(くがね)も玉も
何せむに 勝れる宝
子にしかめやも
これは万葉歌人である山上憶良が728年に詠んだ歌です。
銀も金も宝石も、我が子と比べると一体なんの価値があるというのか?
子ども以上に愛しく、大事な宝などありはしない!
…という内容になっています。
ひかりが生まれた直後から、ずっとこの歌が頭から離れません。
どんなに文化や言葉が違えども、親が子を思う気持ちは普遍的です。
子を思う気持ち、
恋人や夫、妻を愛おしく思う気持ち、
大切なものをなくした空虚感、
自然を美しいと思うこころ。
悠久の時を隔ててもなお変わらぬ想い。
それらを再認識することが、古典を学ぶ大きな意味の1つなのでしょうね。