開校当初、生徒たちに人気だったゼミがあります。その名も「箱の中身は何だろう作文」。今日、姪の菜々子と娘のひかりを相手に演習してみました。
予め中に「ある物」を入れた箱を用意。何が入っているのかを予想しながら進めてね、と二人に伝えます。
まずは、ノートに、
「 ここに1つの箱があります。」
と書いてもらって作文スタート。
そして、どんな見た目(形や大きさ、色などの特徴)の箱なのかをしっかり観察してもらいます。それを先程の文に続ける形で客観的に書いていきます。
✏️四角くて、茶色い箱です。大きさは、縦25cm、横42cm、高さは18cmの段ボールです。上には「そっとはこんでください!」と書かれています。
客観情報を書き終えたら主観、例えば、
・何が入っていると思うか
・今の気持ち
などを続けて書きます。
✏️中に入っているものはお菓子だと思います。とてもワクワクしてきました。
書き終わりましたね。それでは箱を開けていきますよ。……じゃーん!!
あら、中にはさらに箱が。また同じように観察して書いていきましょう。五感を使って観察したものを言葉で表現すると、臨場感のある生き生きとした文章になります。視覚だけではなく、聴覚や嗅覚、触覚も使ってもらいますよ。
✏️ガムテープをはがして箱を開けると、さらに箱が出てきました。木箱です。形は…(省略)。振るとカラカラという音が聞こえます。私は最初、お菓子が入っていると予想しましたが、音を聞いて考えが変わりました。中にはどんぐりなどの木の実が入っていると思います。
なるほどね。予想は合っているかな?
箱を開けていきましょう。
✏️中から出てきたのはピンクの袋に入った何かです。縦15cm、横8cm、厚さ1cmの物と、箱の中にはコーヒー豆も8粒入っていました。箱の中からコーヒーのかおりがただよってきます。ピンクの袋には…(省略)。
音の正体はコーヒー豆でした。ピンクの袋の中はきっとメモ帳か付せんだと思います。大きさから考えても自信があります。
そう。コーヒー豆はフェイクだったのです。…今度こそ出てくるかな。
✏️袋を開けると中からさらに袋が出てきました。今度は水色の袋です。表面には…(省略)。触ると…(省略)。
形からしてやっぱりメモ帳だと思います。間ちがいありません。いよいよ何かが出てきそうです。なんだかドキドキしてきました。
さあ、ついにご対面の時がやってきました。
✏️袋のテープをゆっくりはがします。中から出てきたのは、「マルチケース」でした。虹色に光っていて、表にはアフロヘアーのスヌーピーが描かれています。
中の物を見た瞬間、思わずキャーっと歓声を上げてしまいました。まさかマルチケースが入っているとは思わなかったので意外でしたが、とてもかわいくて気に入りました。
最後に感想を書いてもらって終了。
・客観と主観の概念
・客観説明と意見・感想を分けること
・五感を使って観察し、表現すること
・素早く書き進めること
それらのほかに、
中身を予想して箱を開ける。…そんな何気ないことでも作文のネタになるのだというのも体得してもらいたいことの1つです。
二人はワクワクドキドキしながら、ノート二ページにびっしり文章を書きました。しかも、読み手にもその楽しさが伝わってくるような内容です。
あー、面白かった。
この「箱の中身はなんだろう作文」。
今年のみがくゼミで是非とも復活させたいと思っています。