今年の3月でテレビ番組から「引退」するという噂だった池上彰さん。
4月になってもまだ(…というか昨年以上に)ご活躍されていますよね。
今回の大地震の際、情報を得ようと私も四六時中テレビを観ていました。
被害の状態や地震の規模、今後の予測、原発…などなど、知りたいことだらけです。
専門家や大学教授、ニュースキャスター、現地りポーターの報告を聞きながら幾度となく思ったこと。
それは…
「説明の内容がよくわからない。こんな時、池上さんが出てきてくれたらなぁ」ということです。
専門家の方たちに関しては「プロの話し手」ではありません。
しかもあんな緊急事態に、上手に話してくれというほうが無茶な話だと思います。
不眠不休で対応していたり、取材していたり、対策を練っていたり…皆さん本当に大変だったとも思います。
それでも。
私たち「情報を受ける側」「情報を待つ側」の人間は、ニュースの情報に頼らざるを得ない状況でした。
現地に友人や知人がいる方々の心労たるや、相当なものだったでしょう。
今、何が起こっているのか、これからどうしたらいいのか。
日本国民がみんな、知りたがっていました。
過酷な要求なのかもしれません。
ですが、情報を欲している人が「わかりやすい説明」を求めるのは、至極当然のことです。
客観と主観をしっかり区別して話すこと。
客観的な事実を整理して、わかりやすくはっきりと伝えること。
「話す」ということを仕事にしている人間は、いつもそれを意識して実践すべきだと思うのです。
昨年大ブレークして、テレビ番組でひっぱりだこだった池上さん。
引退宣言した今もなおご活躍されているのを見ると、
日本には「プロの話し手」が少ないのかなと思ってしまいます