全速力で走る日々を送っていると、ふと思い出す言葉があります。
超訳「ニーチェの言葉」。
たゆまず、獣のように。
汗にまみれ、一心不乱に頂上を目指す。
途中にいくつもの美しい眺望があるのに
ただ次の高みへと登っていくことしか知らない。
あるいはまた、
旅行であっても
いつもの仕事であっても
一つの事柄だけに耽って他はすっかり忘れてしまう。
そういう愚かなことがしばしば
なされている。
たとえば仕事の場合では、売り上げを伸ばすことだけがたった一つのなすべき目的のように錯覚してしまったりする。
(略)
心の余裕をなくし、
合理的に行動することを重要とみなし、
その観点からのみ
人間的な事柄までも無駄とみなして、
結局は自分の人生そのものを失ってしまうようなことが頻繁に起きているのだ。
『ニーチェ 漂泊者とその影』より引用
…確固たる目標を持ち、その実現に向かってたゆまぬ努力をする。それはとても尊いことです。みがくの学習を通じて、生徒たちに教え続けていきたいことでもあります。
しかし、目標を達成すること自体が人生の全て・人生のゴールであるとは思いません。
どんなに時間に余裕がなくても、桜が咲く季節には満開の花を楽しみたいし、星が綺麗な夜には空を見上げたい。倹約の毎日であっても年に1度は旅行にも出掛けたい。平日は仕事に忙殺されていても、週末は思い切り余暇を楽しみたい。私はいつもそう考え、実践しています。
一度きりの人生。沢山笑って、沢山愛して、沢山の発見をして。こころ豊かに今日を過ごしていきたいものです。そのためにはどう考え、どう行動するのか。愛しい家族や友人、そして愛しい生徒たちと共に、楽しく探しながら歩いていきたいと思います。