「知識」と「知恵」。
両者の違い、おわかりですか?
辞書的な意味としては、次の通りです。
●知識
知ること。認識・理解すること。また、ある事柄などについて、知っている内容。(大辞林)
●知恵
物事の道理を判断して処理していく心の働き。物事の筋道を立て、計画し、正しく処理していく能力。(大辞泉)
要するに、知識とは「覚えること」「覚えたこと」で、知恵は「覚えたことを活用して新たな考えを生み出したり、判断したりすること」です。
知識も知恵もどちらも必要であり、
幅広く得た知識を駆使して知恵を生み出していくのが人間の思考活動。学校で様々な教科の勉強するのは、多くの知識を身に付けるため。そして、得た知識を社会に出て活かしていくためです。それが学ぶことの大きな意味だと言えます。
知識はインプット作業
知恵はアウトプット作業
知識は食材
知恵は調理法
等にもしばしば例えられます。
知識が知恵に昇華した具体例を挙げてみますね。わかりにくかったらごめんなさい💦
★知識
納豆はタンパク質やビタミンBなどの栄養豊富な食品である。また、粘り気のある糸にも栄養成分が詰まっている。
★知恵
確かこの粘りに栄養があるんだよね。粘らせるためによ~く混ぜてから食べよう。だけど茶碗を糸で汚してしまうし、食べにくいなあ。どうしたらいいかな?箸の先を味噌汁に少しだけ浸けて食べてみようか。…おっ!粘り気を保ちつつ、余分な糸ができにくくなった!これは食べやすいぞ。
小さな知恵ですが(笑)、こんな感じですかね。
覚えた知識を元に自分の頭でしっかり考えて、筋道を立て、生み出す作業が知恵です。そして、私たちの生きている世界は人間の知恵によって支えられており、知恵は「生き抜く力」そのものだと言えるでしょう。
指導者はこの事をしっかり教えなければなりません。「単語を覚えろ!」「試験に出るぞ!」みたいなことばかりではなく、何のために知識を得ないといけないのかという、その意味を。「こんなことを覚えても意味ねー」と、知識を得ることを放棄する生徒が少しでも減ってくれたら嬉しいです。
みがくの学習では、知識も知恵も身に付くような教材を日々考えていますよ。
これも知恵の賜物。自動停止灯油ポンプ!
便利だー。