今朝の北海道新聞。道内の小中学生を対象とした 語彙力調査を挙げて、「心情を表現する言葉などを使いこなせていない」旨の結果が出たと掲載されていました。
会話ではもちろん、物語などの作品を読み解く際にも「心情語」の理解と使いこなしは不可欠です。みがく生には今年の春の通信で「心情語リスト」を載せましたよね。それらを少しずつ調べて言葉ノートに例文とともに記していきましょう。心情語の単語帳を作るのもよいと思います。余程の最終手段でしか私は単語帳作成を指示しませんが、心情語や評論文頻出語彙、古文単語と文法、漢文句法などは単語帳を作って集中的に頭に入れるのも効果的な学習法です。…心情語リストを失くした方や、もう1枚欲しい方は声を掛けてくださいね。
さて、今日はご自宅で取り組める「読解力アップトレーニング」をご紹介します。
●問題をよく読んでいないみたい。
●問題を正確に読めていないらしい。
●問題に対する答えが合っていない。
●「答え方」の基本が頭に入っていない。
そんなお子さんにお勧めの練習です。題して「一問一答トレーニング」。
やり方はシンプルです。お母さんが一問だけ問題を出します。最初は単純な問題にしましょう。例えば、
●今日は何曜日ですか?
●あなたは何人兄弟ですか?
など。
お子さんには、
●月曜日です。
●二人兄弟です。
などと、「~です。」と答えてもらいます。その時、余計な言葉を言わせないようにするのがポイントです。「えーとね…」とか「二人兄弟だったかな?」などは×。型式通り、聞いたことだけをすっきり答えてもらうのです。
答えられるようになったら、少しずつ問題を複雑にします。
●今日は月曜日ですが、2日後は何曜日でしょうか。
●あなたの1番好きな友達は誰ですか?
●あなたは昨日、どこに買い物に行きましたか?
問題については、「いつ」「どこで」「だれが」を中心に聞いていきます。これも慣れてきたら、しっかり問題を聴かせるために、「いい?一度しか問題を言わないからしっかり聴いてね!」と話して、実際に1度で聞き取らせるようにします。
さらにレベルを上げると、
●あなたの好きな季節は何ですか?また、その理由も答えてください。
●あなたが好きな教科は何ですか。また、その教科に関して、最近学校でどんな勉強をしましたか?
●あなたの好きな運動は何ですか。また、その運動のどういうところが好きなのですか。
などと、理由や説明を求める問題に移行していきましょう。
答えさせ方は、
●秋です。暑くも寒くもなくて過ごしやすい季節だからです。
●国語です。昨日、接続詞について勉強をしました。
●とび箱です。ふみきりを成功させると高く飛べるところです。
理由を聞かれた時の答えは「~からです。」、「どういうことですか?」と聞かれたら「~ことです。」「どんなところですか?」と聞かれたときは「~ところです。」などと、質問と答えの末を対応させることをしっかり教えてください。
この「一問一答トレーニング」。車の中や散歩中など、クイズ感覚で楽しく取り組んでみてください。
★質問に対する答えのピントが合ってくる
★集中力が身につく
★聴く力が磨かれる
★答えの型式が理解できる
★語彙力がアップする
★思考力が深まる
などなど、様々な力が上がるトレーニングですよ。
来月号の通信にまた詳しく載せますね!