私は今までの人生で、3回ほど「超・集中状態」を経験したことがあります。
「超・集中状態」とは、文字通り、尋常ではなく集中した境地のことです。
具体的に説明すると、まず周りの雑音がシャットアウトされて無音状態になります。聞こえてくるのは自分の心の声だけ。そして、脳が今までにないぐらい速く働いている感じなのに、心は妙に落ち着いて静かなのです。
これを私は「超・集中状態」と勝手に名付けました。
この状態に入った3回のうち、2回は登山をしている時でした。北海道では中級レベルの山である遊楽部岳(ゆうらっぷだけ)、そして美瑛岳に登った時です。どちらも8合目あたりを歩いていた際、このモードに突入しました。私は18歳から30代後半まで登山が趣味で、羊蹄山と利尻山以外の北海道の名山は登破したつもりですが、この集中モードに入ったのは前述の2山だけなのですよね。…不思議です。
もう1回は今から8年前、日商簿記2級の本試験の時です。
にわか仕込み学習だったため、模試では前日まで7割程度しか取れませんでした。ところが、この集中状態のお蔭…かどうかはわかりませんが、本番では満点を取ることができたのです。この時のことはよく覚えています。電卓を打つ周囲の音が突然消えたかと思うと、「減価償却費だから…。」などと自分の心の声だけが頭の中に響いて聞こえてくるのです。自分と対話しながら、全問を異様な速さで解き終えました。
この超・集中状態に入るためにはどうしたらよいのか、今でもよくわかりません。
体を極限まで酷使したらよいのか。
緊張の針を振り切った先にあるのか。
ヨガなどを極めたらこの窮地に至るのか。
そのスイッチを探したりするのですが、なかなか見つからないのですよね…。
これからも模索し続けたいと思います。