別れる時の挨拶「さようなら」。
今日はこの語源について少し書いてみますね。
元になっている言葉は「然(さ)あらば」という古語。「さやう(さよう)ならば」と同義で、「そうであるならば」という意味で用いられていました(受験古文にも多用されています!)。
この「さやうならば」は、武士の挨拶として使われており、正しくは
「さやうならば、御暇仕らん(さようならば、おいとま つかまつらん)。」と使っていました。「それならば、帰りましょう」という意味ですが、正確に訳すと「それならば(あなたにやむを得ない用事があるならば)私は帰らせていただきましょう」となります。
現代風に言い換えると、「それでは、失礼いたします」といった感じかな。
この「さやうならば」の「ば(接続助詞)」と、「御暇…」の部分が省略され、今の「さやうなら」になったというわけです。
ちなみに、同義の「さあらば」が言い縮まって「さらば!」となりました。
何気なく使っている言葉にも何千年もの歴史がある。もっともっと知りたい!
…私が古文オタクになった出発点はそこにあります。