経験していないあんたに、一体何がわかるって言うの?
…よく聞く言葉です。
確かに「経験」は財産だと思います。
机の上であれこれ考えるよりも、自分の目で見て、耳で聴いて、感じて…。
そんな経験は人生の糧になります。
「百聞は一見にしかず」とも言いますよね
でも、だからと言って、冒頭のように「自分で経験していないことはわからないい」というのは間違いです。
経験したことしか理解できないというのなら、「歴史」という学問なんて誰1人わからないことになります。
それに、人間の寿命は限られています。
「経験の量」も限られているということです。
今世、自分の身体で出来ることなんて、そう多くはありません。
ドラえもんの「どこでもドア」や「タイムマシン」などを常備していれば話は別ですが(笑)。
人間には本来、「想像する」「察する」「推察する」と言った素晴らしい能力が備わっています。
経験していないことでも、理解できる力があるのです。
また、現代の日本に生きる私たちは「情報を受信する手段」も多く持っています。
その1つが「読書」です。
読書というのは「筆者の経験を受け取る」ということでもあります。
極端な言い方をすれば、本を読むことで「他人の経験を手に入れる(疑似体験する)」ことが可能になるということです。
自分以外の考え方や思いに触れることや、他人の体験を知識として得ること。
それは、大きなカテゴリーの中では同じく、「経験」の一部となります。
とは言え、読書で世の中を知ったつもりになって、自分の経験を軽視するのは論外です。
あくまでも自分の「経験」を一番に尊重しつつ、読書でその幅をさらに広げるのが理想的だと思います