時々目を閉じて想像します。
生徒1人1人の未来。
私は生徒たちが大好きです。
たまらなく愛しいと感じています。
できれば、ずっとずっと側にいて困った時に助けてあげたい。
でも残念ながら、そんなことはできません。
だからこそ私は「教える」のです。
例えば、何かに迷ったとき。
「どうしたら問題が解決できるだろうか」と考え抜けるように。
例えば、大きなショックを受けたとき。
悲しみや苦しみに押しつぶされない「心の強さ」を持てるように。
例えば、大切な人が現れたとき。
互いを尊重し合い、また信頼し合える関係を築けるように。
例えば、道に倒れている人を見つけたとき。
率先して助け、的確な処置を施せる行動力と判断力を身に付けられるように。
例えば、何かが無くて困っている人がいるとき。
自ら考えて、役に立つ何かを作り出せるように。
例えば、ひどい失敗をしたとき。
その理由を冷静に分析して改善し、失敗をプラスにできるように。
例えば、強く伝えたいことがあったとき。
誤解なく、理路整然と人に伝えることができるように。
例えば、しくしくと泣いている人がいるとき。
その悲しみを理解して、側で優しく支えてあげられるように。
例えば、トンネルに入ったような心の闇に迷い込んだとき。
泣きながらでも、転びながらでも、自分の足で光の場所に戻って来られるように。
例えば、愛する人ができたとき。
「愛している」と素直に伝えることができるように。
子供たちと、
子供たちの生きる未来が
幸せいっぱいであるように。
私がしている「教える」という仕事は、そこを見据えてこそ意味がある。
重責で足がすくんでも、立ち止まってなんかいられない。
つまんない常識に振り回されている時間もない。
たとえ「型」通りじゃなくても、大事な信念は譲らない。
絶対に譲らない。