今週まで、「客観的」な事柄と、「主観」について学習しています。
客観的な事柄に関しては、固定観念を持っていたり、思考にバイアス(偏り・先入観)がかかったりしていると、正確な客観情報にたどり着けません。また、普段からおっちょこちょいな子(ケアレスミスを連発する子)は大事な説明が足りなくて、正確に情報が伝わらない…なんてこともあります。
一方、主観を記す学習では自分の考えや気持ち、意見を表現してもらっています。とは言え、口で言うほど容易ではなく、想像力が乏しい子や発想を遠くまで飛ばせない子は、毎回なかなか苦労しているのです。例えば、「カードを見て、この女の子の好きなものや趣味などについて自由に想像してごらん」と指導したとしますよね。想像力や発想力に自信の無い生徒は、この「自由に」がなかなか難しいのですよ。みがくの学習では、常識の範囲内であれば、本当に「自由に」書いてもマルをあげています。例えば、「女の子の好きな食べ物は母の作ったカレーライスだ」とか、「趣味はアイドルのグッズを集めることだ」とか。講師がどんなにアドバイスを重ねても、苦手な子は本当に苦しそうに学習しています。「自由」とは本来、自分の世界の中で無限に広がる空のイメージなのに、限られた空間に自身の思考が閉じ込められているような感じなのです。それはすなわち、自分の世界観が狭小であることを意味します。心がどこか不自由で窮屈な状態だとも言えるでしょう。他者の気持ちを推し量るのも、これからどうなるのか、自分はどう行動すべきかを考えるのにも想像力や発想力が不可欠。将来、自らの意志で力強く生きていくためにも、何としてでも身につけてもらいたい力です。