意識する、って大事です。意識するだけで世界が一転することがあれば、日常が非日常に変わることもあります。

例えば、「たんぽぽが咲いていないかな。探してみよう。」と意識した途端、いつもの道がどこか違って見えるものです。普段は見えなかったものが見えて、その結果、気付きや発見に繋がったりもします。

うちの娘はダンスの練習を毎日しているのですが、「ただ漫然と身体を動かすのではなく、『今回はつま先を意識しよう』などと、毎回自分で課題を見つけ、それを徹底的に意識して踊る」ようにアドバイスしています。意識する点が多くなり過ぎると動きが硬くなって逆効果なので、何か1つ、２つに絞ることも重要なポイントですね。

この「意識する」は、どんなことにでも通じるのではないでしょうか。何にせよ、事を成したいと思うときは、自分にとっての課題など、大事なことを強く意識することが成功の鍵です。

意識するなんて当たり前だ。そんなこと誰でも知っている、と思う方もいるでしょう。そうなのです。誰しも分かってはいるのです。とは言え、なかなか実行に移せないのも事実でして、そこが厄介で難しいところでもあります。意識さえしていたら防げたミスがある。今よりもっともっと上達できたこともある。しかし大抵は、終わって振り返る段になって初めて、「あのとき、もっと〇〇を意識しておけばよかった…」と後悔する。それが人間という生き物なのだと思っています。

子育てや教育も同じ。いかに有益な「意識づけ」を行うかが成長の鍵を握ります。その意味と意義をしっかり説明して理解してもらう。そして継続してもらう。たとえ忘れたとしても、何度でも諦めずに繰り返す。そうして初めて、「意識する」ということができるようになるのです。

私自身、生徒たちに「意識する」ということを体得してもらうのが肝要だと常に「意識」しながら指導にあたっています。